月1,000円以下でスマートフォンを使える時代に!

料金や通信速度、機能などから比較し、格安SIM選びをサポート

楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT V)のポイントと評判・評価

※本ページではアフィリエイト広告を使用しています。

※この記事は古くなっています。

ついにMNOとなった楽天が業界に風穴を開ける!

「第4のキャリア」となった楽天モバイル株式会社が運営するモバイル通信サービス。プランは「Rakuten 最強プラン」の1本勝負。月額料金1,078円から使える段階制で、月20GB以降は楽天回線エリア・パートナー回線エリアともに定額で無制限となった。かけ放題もついている。それでいてMNOとしての常識を越える安さも実現しているぞ。楽天回線エリアは急速に拡大中。楽天スーパーポイントが貯まりやすくなる特典も魅力。

回線楽天+au

楽天モバイルの料金

プラン

プラン名月額料金高速通信容量回線
Rakuten 最強プラン 1,078円~3,278円3GB/月~無制限
(段階制)
楽天+au
Rakuten 最強プラン データタイプ1,078円~3,278円3GB/月~無制限
(段階制)
楽天+au

※表は横スクロールしてご覧ください。

※au回線接続時は5GB/月
※端末とセット購入も可能

初期費用

事務手数料:0円

かけ放題

  • 国内通話かけ放題:標準で利用可能
  • 国際電話かけ放題:月額1,078円

通信制限

データ通信によるトラフィックがネットワーク帯域の上限を超えるときなどには、通信速度や通信量が制限される場合あり

楽天モバイルのおすすめポイント

  • 楽天回線エリアなら無制限データ通信。しかも1GB以内なら月額0円(1回線目の場合)。
  • au回線接続時も5GB/月で使えて、容量を使い切った後も最大1Mbpsで通信可能。
  • RCS準拠のRakuten Linkアプリで、国内通話がかけ放題。
  • 最低利用期間なし、契約解除料なし。
  • 楽天市場でもらえるポイントがSPUで+1倍。

楽天モバイルの気をつけたいポイント

  • 楽天回線エリアは拡大中だが、まだエリア外のところも多い(2021年6月時点)。
  • au回線接続時のデータ容量は翌月繰り越しできない。
  • Rakuten Linkアプリによる通話にはネット回線が使用される。
  • 通信の最適化が行われる場合あり。
  • スタートしたばかりゆえの不安定さが見られる。

楽天モバイルの特徴、他社との比較

月額0円から使える段階制プラン!

高速データ通信量と月額料金のグラフ

これが発表されたときのインパクトは絶大だった。月に1GBまでなら月額基本料金は0円(1回線目のみ)。

技術の進化により格安SIMもだんだんと大容量化している中で、1GBのような少ない容量ならこれ以上無いくらい低価格化が進んだ形だ。ahamoなどの3キャリア新プランが追い上げる中、しっかり対抗している。

ただ、半年間全くデータ通信も通話も行わなかった場合、回線の利用停止または解約になってしまうので放置しすぎるのは禁物。たまにでいいので少しは利用するようにしよう。

1GBを超えた場合は、月額料金は段階的に上がる。

  • 〜1GB:0円
  • 1GB〜3GB:1,078円
  • 3GB〜20GB:2,178円
  • 20GB〜:3,278円

段階は結構粗めで、2.9GBと3GBでは1,100円の違いが出てしまう(19.9GBと20GBでも同様)ので、この境界をまたぎそうなときはデータ利用量に気をつける必要があるかも。

20GB以降は、どれだけ使っても定額で無制限!

楽天モバイルのプラン名の“UN-LIMIT”には複数の意味が込められている。

まず1つ目のアンリミットはデータ通信。楽天回線エリア内に限り無制限にネット通信ができるぞ

無制限モバイル通信で代表的なサービスにはWiMAX2+の「ギガ放題」があるが(ただし直近3日間で10GBを超えると速度制限あり)、ギガ放題が月額4,500円前後であるのに比べてこの「UN-LIMIT V」は月額3,278円と一回り以上の安さを実現している。

通信制限は楽天モバイルにも存在するようで、ネット上の情報によると、1日に10GB以上使うと通信速度に制限がかかり、最大3Mbpsぐらいに低下するとのこと。しかし1日に10GBは相当な量で、1ヶ月ぶんにすると約300GBとなる計算である。YouTubeやNetflixとかで動画をたくさん観まくっている人は制限に引っかかるかも知れないが、ほとんどの方は気にしなくていいレベルだろう。

楽天回線エリア外でもau回線として使える!

楽天回線エリアは急速に拡大しており、大都市はもちろん地方の比較的人口の多い町もほぼカバーしている(2021年6月時点)。しかしまだまだエリア外のところも多いのが現状だ。

無制限にデータ通信できるのは楽天回線エリアだけ。それ以外の国内のエリアではパートナー回線(au回線)によるデータ通信となり、高速データ容量は月5GBになる。ちなみに5GBを超えた後は最大1Mbpsの通信速度で使える。これは以前あった「スーパーホーダイ」のような仕様だ。しかも「スーパーホーダイ」の時とは違って、混雑時間帯でも変わらず最大1Mbpsで使えるようだ。

最大1Mbpsという速度は、Webの閲覧や漫画アプリの利用には十分。もし実効速度でそれだけ出るのであれば、YouTubeで動画を観たり、Instagramで多くの画像を楽しむことも(少しもたつくかも知れないが)可能だ。「スーパーホーダイ」の時はなかなか好評だったこの仕様が再び体験できるということで、魅力はさらに向上したに違いない。

また、5GBの容量を使い切った場合でも、1GB=550円でデータチャージが可能。

かけ放題もついている!

2つ目のアンリミットは通話とSMS。Rakuten Linkアプリで国内通話がかけ放題、SMSの国内送信も無料となる

ちなみにこのRakuten Linkは、ただの通話アプリでは無い。高機能なコミュニケーションサービスの次世代規格「RCS」(Rich Communication Services)に則ったアプリなのだ。

SMSのようなメッセージングに加えて音声通話(VoIP)もまとめて扱うことができるようになる。メッセージングは大幅に機能が強化され、写真や動画、ファイルの送受信が可能になるほか、最大100人でのグループチャットも楽しめるぞ。

実は3キャリアでも「+メッセージ」というサービスでメッセージングのみRCSに準拠していたのだが、楽天モバイルはそれをさらに一歩進めた感じだ。

Rakuten Linkによる通話にはネット回線が用いられる。しかも電話番号はIP電話用の050番号ではなく、今まで使っていた090/080/070番号をそのまま使えるぞ。

ネット回線を使った通話ということで、現在の4Gでは通常の音声通話回線よりも品質がやや落ちる可能性がある。音質が悪かったり、わずかに遅延が発生したりするかも知れない。これは超高速・低遅延の5Gが今後スタンダードになるにつれて改善されてくるだろう。

逆に、ネットさえ繋がれば4G/5G圏外でも通話ができるのがメリットの1つ。電波の入りにくい場所でも無線LAN経由で固定回線を使って電話をかけたり着信したりできる。

「パートナー回線は5GBしかないけど、通話でデータ容量を消費しないの?」という疑問が当然出てくるだろうが、これは大丈夫。Rakuten Linkによる通話やSMSではデータ容量を消費しないようになっている。

海外66の国と地域でもお得に利用可能!

グローバルに利用が可能なのも楽天モバイルのメリットの1つ。海外66の国と地域(以下「海外」と表記)で月2GBのデータ容量を使うことができる。これはプラン料金に含まれているので追加料金は必要無いぞ。ちなみに2GBを使い切った後は最大通信速度が128kbpsとなる。1GB=500円(不課税)でデータチャージも可能。

Rakuten Linkを利用すれば、通話およびSMS送信も海外から日本へは無料だ。日本から海外へ・海外から海外へは通常は国・地域別の従量料金となる。

月額1,078円のオプション「国際通話かけ放題」をつければさらにかけ放題の対象が広がり、日本から海外へ・海外から海外へも無料となる。

海外旅行に行く時もそのまま使えて便利。コロナが治まった暁には楽天モバイルのスマホを持って楽しんでみよう。

対応端末も徐々に増加中!

楽天モバイルを利用開始するには、対応端末によるアクティベーションが必要になる。最近のSIMフリー端末であれば対応端末が結構増えてきた。公式サイトにある「楽天回線対応製品」のページを見ると50機種以上が並んでいるのがわかる(2021年6月時点)。iPhoneにも対応したぞ。

ちなみに、対応端末を使ってアクティベーションさえ終えれば、対応端末以外でも通話やネットが使えるようになる場合もある…らしいが自己責任で試して欲しい。

不安であれば、楽天モバイルで端末+SIMのセットを購入するのが確実だ。

「楽天スーパーポイント」がとにかく貯まる! そして使える!

楽天のユーザーにはおなじみの「楽天スーパーポイント」が貯まりやすいのもメリットだ。楽天モバイルの利用者はSPUにより、楽天市場でもらえるポイント数が+1倍となる。楽天市場でよく買い物をする方にはうれしい特典。

時期によってはポイントがもらえるキャンペーンが行われることもある。中にはでっかく数千ポイントもゲットできる場合も。ぜひチェックしてみよう。

また、貯まっている楽天スーパーポイントがあるなら、それを楽天モバイルの料金支払いに使うことも可能だ。対象は毎月の通信料金の他、端末の一括払いでの購入にもOK(1回につき最大で30,000ポイントまで、ダイヤモンド会員の場合は500,000ポイントまで)。

通信サービス料金にポイントを使いたい場合、毎月自動的にポイントを使うよう設定することができる。これなら手間もかからず非常に便利。ポイントが余ってしまいがちの方にはぴったりだろう。

端末の購入にポイントを使う際は、一括払い・分割払いにかかわらず購入時にまとめて使う必要がある。欲しい端末があるときにはポイントをたくさん貯めておくのも手だ。

Wi-Fiスポットが使えるオプション!

「楽天モバイルWiFi by エコネクト」は月額398円のオプション。Wi-Fiスポットの数は全国に150,000ヶ所以上(2019年3月時点)。

パートナー回線エリアなら、Wi-Fiスポットによるデータ通信に切り替えることで毎月のデータ通信量を消費せずに済むので、うまく使っていけばオプション料金分は元が取れるに違いない。また楽天回線エリア内でも通信の安定性を上げるのに役に立つかも知れない。

楽天モバイルの評判・評価

満を持して登場したMNOの楽天モバイル。2021年5月11日時点で累計契約申込数が410万を突破した

少なくともプランのスペック上はとても魅力的で、3キャリアによる「協調的寡占状態」を打ち破る存在として私も大いに期待しているのだが、現時点ではまだ不安定な部分が残る

楽天回線のエリアが全国をカバーするまで「UN-LIMIT」をフル活用できる方は限られてくる。三木谷氏は、予定を5年前倒しして2021年夏に人口カバー率96%以上を実現したいと言っている(参考:CNETの記事)が、はたして本当に実現できるのか、実現できたとしてもそんなに急ピッチで設備を増やしたら通信品質を保てるのか、との懸念がどうしても出てしまう。

通信に対する評判は、ネット上の投稿をチェックしてみるとまあまあといったところ。楽天回線エリアはまだ未完成なこともあって、通信が途切れたり速度が安定しなかったりすることがあるとの報告が見られるが、調子が良ければ実効速度は結構出る(数十Mbps以上)ようだ。ただし今はまだ帯域に余裕があるだろうから、問題は今後どうなるかである。基地局の整備が進んだとしても、格安無制限プランの常として実効速度もそれなりになるのではないかと予想している。

Rakuten Linkによる通話機能は残念ながら評判がかなり悪い。「着信ができない」「こちらの声が相手に届かない」「通話が途切れる」といった声が多く見られる。かけ放題は“UN-LIMIT”に含まれる意味の1つであるだけに、ここは早急に改善して欲しいところ。

また、楽天の過去のサービスの例に漏れず、カスタマーサポートの質に対する評価は今ひとつ。なかなかつながらないうえに「人が変わると答えが変わる」と言われる品質で、あまり頼りにならなそうなので覚悟しておこう。

時々通信障害が起きたり、小型スマホ「Rakuten Mini」の対応周波数をこっそり変更するという問題を起こしたり(参考:ケータイWatchの記事)とトラブルも結構起こる。

「ちょっとぐらいトラブルがあっても、新しいサービスを積極的に試してみたい!」という方にはおすすめ。逆に「安心して使いたい」という方はまだ避けた方が無難だ。

楽天モバイルのシステム面は、汎用品のハードウェアの導入やクラウド・仮想化技術の活用で、低コストかつ保守性・拡張性の高いものになっているとのこと。レガシーシステム(旧システム)が無いことも良いところ。スピード感をもった進化に期待だ。

おすすめ度★★★