無制限にネットを使い放題の格安SIMカードを比較
多くのSIMではデータ通信量に上限が定められており、その上限を超えて使用してしまうと速度制限がかかってしまう。しかし少数ながら無制限に使えるSIMがあるので、このページで紹介したい。
スマートフォンの用途によっては、無制限のSIMが適している場合もあるだろう。無制限のSIMは最大通信速度が遅いものが多いが、中にはそこそこの速度が出せるものもある。料金も主に速度によって変わるため、そのあたりはお好みで選ぶのが良さそうだ。
通信量の上限があるSIMだと、ネットを使っているときに通信量がいつ上限に達してしまうのか常に気になってしまい、ちょっとしたストレスに感じることもあるはず。制限なしのSIMを選べば、上限を気にせずに使えるためストレスから解放されるだろう。
※500kbps~1Mbps前後の通信速度で使える格安SIMをお探しの方はこちら
目次
各SIMの比較・解説
楽天モバイル
ついにMNOとなった楽天が業界に風穴を開ける!
「第4のキャリア」となった楽天モバイル株式会社が運営するモバイル通信サービス。プランは「Rakuten 最強プラン」の1本勝負。月額料金1,078円から使える段階制で、月20GB以降は楽天回線エリア・パートナー回線エリアともに定額で無制限。かけ放題もついている。それでいてMNOとしての常識を越える安さも実現しているぞ。楽天回線エリアは急速に拡大中で、プラチナバンドも主要都市部から順次利用可能になってきている。楽天スーパーポイントが貯まりやすくなる特典も魅力。
プラン名 | 月額料金 | 高速通信容量 | 回線 |
---|---|---|---|
Rakuten 最強プラン | 1,078円~3,278円 | 3GB/月~無制限 (段階制) | 楽天+au |
Rakuten 最強プラン データタイプ | 1,078円~3,278円 | 3GB/月~無制限 (段階制) | 楽天+au |
※表は横スクロールしてご覧ください。
「Rakuten 最強プラン」は、月20GB以降もデータ通信が定額で無制限に使えるぞ。
楽天回線エリアはすでに都市部から地方の町までカバーできているし、それ以外のエリアでもパートナー回線エリア(auローミングエリア)による高速データ通信が利用できる。データ通信を無制限に使えるのは、楽天回線エリアとパートナー回線エリア(auローミングエリア)のどちらでも同様だ。
しかもWiMAX2+のギガ放題よりもはるかに安い月額3,278円で、おまけにかけ放題も付いている。このインパクトは絶大だ。
一応通信制限はあるらしく、ネット上の報告によると1日で10GB以上使うと通信速度が最大3Mbps程度に下がるとのこと。と言っても1日で10GBはかなりの量であり、多くの方は気にする必要は無いだろう。
ただ、先行利用しているユーザーの声を見てみると、楽天回線エリア内であっても接続が不安定になったり、速度が安定しなかったりする模様。
一方で利用可能な機種は増えてきたし、何より新しいMNOという期待感は大きい。今までと違ったキャリア回線を使ってみたいという方は申し込んでみてはいかがだろうか。
povo
自由でシンプルで高品質。大手キャリアも変わる!
auのオンライン限定プラン。明らかにdocomoの新プランであるahamoに対抗したものだ。2021年9月に「povo 2.0」がリリースされ、基本料金はなんと0円に。データ容量やかけ放題機能、サポートなどはすべてトッピングとなった。このトッピングを自分の必要に応じてセットできるのは大きな特徴となっている。ただ180日以上有料トッピングの購入等が無い場合、利用停止や契約解除になる可能性があるのでご注意を。
povoのトッピングに「データ使い放題(7日間)12回分」があるぞ。1回で7日間使い放題になるプリペイドを12回分もらえる(最初の1回はトッピング購入時に自動適用)というもので、トッピング料金は9,834円。
4週間(28日間)あたりにすると3,278円となる。12回分を先払いさせられるとはいえ、これでデータ使い放題になるのだから安さはかなりのものではないだろうか。大手キャリアのSIMだからなおさらだ。
プリペイドコードの入力期限は購入日から160日間となっている。
この他、1日だけ無制限になれば良いという方に「データ使い放題(24時間)」のトッピングも用意されている。トッピング料金は1回330円。
mineo
docomo・au・SoftBankの回線を選べて、機能も充実!
光回線の「eo光」などを展開している関西のプロバイダ、オプテージが提供するMVNOのモバイル通信サービス。docomo回線・au回線・SoftBank回線の3つのプランが用意されている。データ容量を家族で共有できる「パケットシェア」、誰とでもデータ容量を送り合える「パケットギフト」、それに「複数回線割」「家族割」など、機能的にもとても充実しているのもメリット。サービス内容で選ぶ価値のある格安SIMといえよう。
プラン名 | 月額料金 | 高速通信容量 | 回線 |
---|---|---|---|
マイそく シングルタイプ プレミアム | 2,200円 | 無制限 (最大3Mbps) (平日12時台を除く) | docomo・au・ SoftBank |
マイそく シングルタイプ スタンダード | 990円 | 無制限 (最大1.5Mbps) (平日12時台を除く) | docomo・au・ SoftBank |
マイそく シングルタイプ ライト | 660円 | 無制限 (最大300kbps) (平日12時台を除く) | docomo・au・ SoftBank |
マイそく デュアルタイプ プレミアム | 2,200円 | 無制限 (最大3Mbps) (平日12時台を除く) | docomo・au・ SoftBank |
マイそく デュアルタイプ スタンダード | 990円 | 無制限 (最大1.5Mbps) (平日12時台を除く) | docomo・au・ SoftBank |
マイそく デュアルタイプ ライト | 660円 | 無制限 (最大300kbps) (平日12時台を除く) | docomo・au・ SoftBank |
マイそく デュアルタイプ スーパーライト | 250円 | 無制限 (最大32kbps) | docomo・au・ SoftBank |
※表は横スクロールしてご覧ください。
1. マイそく
2022年3月にmineoで提供が開始された「マイそく」プランは、条件付きの無制限プランだ。
「シングルタイプ」がデータ通信専用SIMで、「デュアルタイプ」が音声通話SIMである。どちらも月額料金は同じという珍しい仕様。
最大1.5Mbpsの「スタンダード」、最大3Mbpsの「プレミアム」、最大300kbpsの「ライト」、最大32kbpsの「スーパーライト」の4種類が用意されているのもGOOD。LINEやTwitterなどを普通に使うなら「スタンダード」で良いだろう。画像SNSであるInstagramなどをよく使うなら「プレミアム」の方がストレスが少なくて良いかも知れない。テキスト中心の通信だけなら「ライト」で十分だ。
気になる条件は大きく2つ。
1つ目の条件は速度制限。平日の昼間、具体的には月曜日から金曜日の12:00から13:00までの混雑時間帯は通信速度が最大32kbpsと非常に遅くなる。そのため、この時間帯はほぼネットはできないと思った方が良い。
また、直近3日間で10GB以上の利用をした場合にも最大32kbpsの速度制限がかかる。使いすぎには注意が必要。
これらの速度制限については、オプションの「24時間使い放題」を使えば一時的に解除できる。1回(24時間)につき198円の使い切りで、これを使えば24時間、速度制限がかかることなく使えるようになる。平日の昼間でもOKだし、直近3日制限もカウント対象外になるので、ここぞという時にどうぞ。
2つ目の条件は「通信の最適化」が必須であること。通信の最適化が有効になると、画像や動画を受信するときに自動的に圧縮され、画質が落とされた状態で受信することになる。画質を気にする方にはあいにく合わないかも知れないが、少しぐらいは気にならないという方なら問題無いだろう。
2. パケット放題 Plus
これをつけるとデータ容量を使い切った後も最大1.5Mbpsで使い放題になる、ありがたいオプション。3GB以下のシングルプランを除いたプランで利用できる。データ容量消費切り替えの「mineoスイッチ」はONにして使おう。
通常のオプション料金は月額385円だが、10GB以上のプランならなんと無料になる。申し込みは必要なので忘れずに。
直近3日間で10GBを超えると速度制限がかかるので、ほどほどに。
UQ mobile
KDDIグループの会社が運営する、注目の格安SIM!
WiMAXでも知られるUQコミュニケーションズが提供するMVNOのモバイル通信サービス。
「コミコミプラン+」は月30GBのデータ容量と10分かけ放題がセットになったプラン。他に光回線とセットで大きな割引を得られるプランもある。データ容量の翌月繰り越しができる点が大手キャリアには無いメリット。かけ放題のオプションも充実している。
プラン名 | 月額料金 | 高速通信容量 | 回線 |
---|---|---|---|
コミコミプラン+ | 3,278円 | 30GB/月 | au |
トクトクプラン | 2,277円~ 3,465円 | 1GB/月~15GB/月 | au |
※表は横スクロールしてご覧ください。
「コミコミプラン+」と「トクトクプラン」なら、高速データ通信量を使い切っても最大通信速度1Mbpsで利用できる。ただし「コミコミプラン+」の方は月50GBまでとなっており、それを超過すると最大通信速度が128kbpsにまで下がるので注意。
ちなみに通信制限があり、直近3日間で6GBを超えて利用すると通信速度が制限される場合がある。とはいえ6GBもあれば、1Mbpsなら時間にすれば13時間ほど通信できるので、ほとんどの方はあまり気にする必要は無さそう。
Y!mobile
割引制度が特徴。データ容量の翌月繰り越しも可能に!
Y!mobile(ワイモバイル)は、イーモバイルとウィルコムが合併し、ヤフーと業務提携して誕生。現在はソフトバンクのサブブランドという位置付けの通信サービスである。通話無料サービスを以前から長く提供してきている。SIM単体でも契約が可能。料金体系が少々ややこしいのがネックだが、キャンペーンや割引制度が充実していて、それを考慮すればコストパフォーマンスにも優れている。
プラン名 | 月額料金 | 高速通信容量 | 回線 |
---|---|---|---|
シンプル2 M | 2,915円~4,015円 | 1GB/月~20GB/月 | Y!mobile |
シンプル2 L | 2,915円~5,115円 | 1GB/月~30GB/月 | Y!mobile |
※表は横スクロールしてご覧ください。
楽天モバイルやUQ mobileに続いてY!mobileでも、MプランとLプランであれば、データ通信量を使い切った後でも最大1Mbpsの通信速度で利用が可能になった。
なおY!mobileには子回線(シェアプラン)とデータ通信量を分け合える機能があるのだが、残念ながら子回線はデータ通信量を使い切った後に最大1Mbpsにはならない(128kbpsのまま)。子回線を利用する予定のある方はご注意を。
SoftBank回線の単純再販型SIMにも注目!
IIJmioやmineoなどが「レイヤー接続型」のSIMであるのに対して、以下で紹介するのは「再販型」のSIMだ。これはキャリアの通信サービスを、データ容量や料金を変えて販売しているものである。
通信にはSoftBankのキャリア回線が用いられるため、キャリア回線と同等の実効速度が期待できるのが大きなメリット。
SIMフリー端末やSoftBankのSIMロック解除端末で使用できるぞ。ただしデータ通信専用であり音声通話はできない点には注意したい。
格安SIMとしてはマイナーであるため利用者は比較的少なめ。運営会社も小規模なところが多く、中には突然サービス終了するケースもある。こういったリスクもあるため上級者向けだ。
ファストSIM・WiFi
「はやい、やすい、すごい」の大容量SIMレンタル!
これも契約期間の縛り無し、解約金なしで使える大容量SIM。100GB/月のプランがあり、安さでは上位クラスに入る。安心保障とバックアップサービス「クラウドモンスター」の2種類のオプションへの初期加入が必須。運営会社は株式会社ツボスタ。
プラン名 | 月額料金 | 高速通信容量 | 回線 |
---|---|---|---|
無制限SIMレンタルプラン | 7,260円 | 無制限 | SoftBank |
※表は横スクロールしてご覧ください。
※月額料金はキャンペーン価格(2024年9月4日時点)
SoftBank再販型SIMの中でも、無制限プランがあるのは珍しい。
月額料金はかなり値が張るが、品質の良い回線をたっぷり使えるメリットは見逃せない。契約期間の縛りも無く利用できるぞ。
データ通信専用SIMなので、動画視聴用などのサブSIMとして運用するのが良さそうだ。
運営会社は非常に小規模だが、それでも大丈夫だという方は検討してみてはいかがだろうか。
まだまだあります
TONE
お子様からシニアまで、家族みんなで安心して使える!
フリービット株式会社が提供するMVNOモバイル通信サービス。お子さまの見守り機能(有料オプション)の「TONEファミリー」を前面に打ち出している。データ通信は動画以外は無制限、動画は1GB/月までで、有料の動画クーポンを使えば1GBを超えて動画を見ることができるという珍しい仕様となっている。実証実験プロジェクトの「TONE Labo」も展開中。
プラン名 | 月額料金 | 高速通信容量 | 回線 |
---|---|---|---|
TONE | 1,100円 | 動画以外:無制限 動画:1GB/月 | docomo |
※表は横スクロールしてご覧ください。
TONEのデータ通信の仕様は独特で、動画とファイル交換(P2P)は月1GBまで、それ以外は無制限となっている。大量のトラフィックとなるものを分けてデータ容量の管理を行うというのは、帯域の確保をする上では合理的ではある。それに、お子様の動画視聴を制限したいというニーズにも応えられる作りだ。
有料の動画チケットを使えば動画とファイル交換(P2P)に使えるデータ容量を増やすことができる。料金は1GBにつき330円と少々高め。チケットの有効期限は31日間と短いので買いすぎには注意。
実効速度の方は、あいにくイマイチという声が多いようだ。
スマホドックモバイル
ビジネスシーンに合わせて使える無制限プラン!
法人向けネットワーク製品の販売などを行っている株式会社バルテックによるMVNOのモバイル通信サービス。法人向けがメインだが個人への販売も行っている。無制限プランを提供しており、2年縛り無し、解約金無し(ただしMNP転出する時は手数料3,300円がかかる)。同じ会社のサービスに、スマートフォンをビジネスフォン化する「MOT/Phone」などがあるので、合わせて利用することで業務効率化を図ることができる。
プラン名 | 月額料金 | 高速通信容量 | 回線 |
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ドコモ LTE大容量SIM | 5,368円 | 無制限 | docomo |
※表は横スクロールしてご覧ください。
法人だけでなく個人でも申し込みが可能。完全な無制限では無く、3日間で10GB以上を使うと通信速度が700kbpsに下がる。と言っても余裕は結構あるし、制限後もそこそこの通信速度で使えるのは強み。料金は高いが安心して利用できることだろう。
同社の「MOT/Phone」はビジネス向けVoIPサービス。スマートフォンの内線化による社員間・拠点間の無料通話や、会社番号での発着信、自動音声案内等々、多数の機能を利用できる。オフィス内の配線が不要になるのも良いところ。在宅ワークやフリーアドレスにも適したサービスとなっている。